Dreamdancer

モバマスイベント走行記、攻略情報(?)、あるいはモバマスについて思うことなど

「シンデレラガールズを『アニマス化』しないでください」の弁明

ちょっと前の話になりますが、拙稿シンデレラガールズを「アニマス化」しないでください - Dreamdancerツイッターで少し話題になったらしいです。別にいつの記事だろうがツイッターなり他のブログなりで私のブログ記事を紹介していただくのは一向に構わないのですが、随分前に書いたアレな記事が今更話題になったということで少し驚きました。これをきっかけに当該記事を改めて読み直したり、この記事に言及した方の考えを読んでいろいろと思うところがあったので、「シンデレラガールズを『アニマス化』しないでください」という記事についてやや誤解を受けている部分などを補足し、ついでに現状を鑑みてシンデレラガールズは「アニマス化」したのか?そしてそれは良いことなのか?ということについて自分の考えを書いておきたいと思います。

当該記事が書かれた背景について

一部の方が勘違いされていたようですが、この記事が書かれたのはバズった当初(2016年5月)ではなく、今から2年半前の2014年12月です。つまり、この記事が書かれた時期にはまだシンデレラガールズのアニメは放送しておらず、スターライトステージはタイトルの発表すらされておらず、またついでに言うと最近発表された4thライブの出演者も発表されていないのです。ですので、「アニメを見たらアニマス化なんてしてないことがわかる」「スターライトステージがあるんだからアニマス化なんてしていない」「4thライブSSA公演の1日目にCPがいないのにアニマス化とか抜かしてるのはアホだからなの?」みたいな反応をされても困るというか、困ります。

またこの「2014年12月」がどういう時期だったかというと、

  • 前月の11月にCINDERELLA MASTERの第7弾が発表されたものの、アニメPVや属性別キービジュアルで姿を見せていた櫻井桃華はメンバーに入っていなかった
  • 3周年キャンペーンに合わせて「アニバーサリーボイスアイドルオーディション」が開催され、またその宣伝コピーが相当不快に思われていた
  • ボイス実装済みのアイドルはライブでパーティーなのに、未実装のアイドルは声帯争奪戦をやらねばならんのか?と気持ちが荒んでいた

個人的にかなり気が滅入っていたという事情があります。ここらへんの(特に一個目の)事情はあくまで個人的なので記事を読む上で考慮してくれというつもりはないのですが、当時の心持ちの中で「アニメではシンデレラプロジェクトというのが出てくるらしい」という情報を受け、かなりシンデレラガールズの行く末について危機的な見通しの中でああいう記事を書いたということをここで補足させていただければと思います。

シンデレラガールズは「アニマス化」したのか?

以上で記事自体について補足説明をさせていただきましたが、では実際シンデレラガールズは「アニマス化」したのでしょうか? ツイッターでも様々な意見を拝見しましたし、何かこの問いに対して1つの答えがあるわけではないと思いますが、せっかくなので私の考えを述べておきたいと思います。

結論から言うと、シンデレラガールズはアニメ化を境に多少変質したが、当時危惧していた状況よりは遥かにマシであるように思うというのが私の答えです。以下、当該記事で「アニマス化」のステップとして説明されていた事態を順番に検討していきたいと思います。

シンデレラガールズというコンテンツが「シンデレラプロジェクトの物語」と同義に扱われるようになる

これはそんなに当たっていないと思います。実際にアニメのふたを開けてみると、城ヶ崎美嘉やKBYD、あるいは2ndシーズンに入ると木村夏樹やプロジェクトクローネといった「シンデレラプロジェクト」の外のアイドルがストーリーラインの根幹に関わるような形で登場していますし、あとぶっちゃけ「シンデレラプロジェクト」という枠組み自体が半分形骸化したような形で終わってしまった*1ので、「シンデレラガールズといえばシンデレラプロジェクト!」という印象を持った人はそこまでいないのではないでしょうか。そういう意味ではシンデレラプロジェクトは「765PRO ALL STARS」のような、非常に結びつきの強い集団にはならなかったと言えます。

アニメで与えられたキャラクターや立ち位置が各アイドルに固定される

この問いについては、ある一面ではかなり当たっているように思います。例えばLOVE LAIKAの今ではすっかりレズキャラとして定着しており、アニメ放送終了以降も節目節目で両アイドルの担当プロデューサー諸姉諸兄がうんざりしている場面をしばしば目にします。その他に*(アスタリスク)の2人も同じような扱いをしばしば目にしますし、赤城みりあはアニメでの一言の台詞が相当バズって彼女の代名詞のようなものになりました。そして「アニメで与えられたキャラクターや立ち位置」といえば何と言っても本田未央の問題があると思います。一部のエピソードで突飛な言動をさせられた結果、予備知識なしでアニメを見た視聴者からは一定の反感を持たれてしまったのではないでしょうか。2016年にもなってこの話を蒸し返すのはどうかと思うのでここでは割愛しますが、とにかく「アニメで新しく与えられたキャラクターや立ち位置が視聴者にインパクトを与え、一定の定着を見せた」というのは間違いないと思います。

ただ、アニメ化する以上こういった現象は多少仕方がないものとも思います。程度の差はあれどアニメの中で新しくユニットを組めばその中で新しい関係性は生まれるでしょうし、アニメの中のキャラクターの一挙手一投足が話題を呼んでオタクの間で流行るというのも別にシンデレラガールズ特有の現象ではありません。ついでに言うと、アニメで与えられた「新しいキャラクターや立ち位置」にインプレッションを受けて様々な人が様々な形で二次創作をするのは当人の自由ですし、それを楽しみたい人が楽しむのも当人の自由です。問題は「公式がアニメで与えられたキャラクターに引っ張られた設定の付与やストーリー展開をしない」ということで、視聴者がどう受け取るか以上にこちらの方が重要です。

「公式がアニメで与えられたキャラクターに引っ張られている」かというと、どちらかといえばそうではないと私は考えます。ここでの公式はモバマスデレステのことを指しますが、まずモバマスではアニメ以降もこれといってアニメに引っ張られた展開をしているようには見受けられませんし、デレステの方でもアニメと繋がっているようで繋がっていなさそうという微妙な世界設定のために何とも言えない部分もありますが、極力そういうことがないようにしているようには思われます。特に、『Snow Wings』以降のデレステオリジナル曲を矢継ぎ早にリリースしていくという方針を見ると、アニメでのユニットを深めるというよりは新しいユニットを組んで新境地を探求していくというような姿勢が感じられます。

もはやアニメに登場するCP+声つきの面々だけでシンデレラガールズというコンテンツがやっていけるようになる

これは何とも言えません。モバマスでは相変わらずボイス実装済み/未実装に関わらず「これまで通り」にSレアが追加されたりされなかったりしますし、デレステでもボイス未実装だからといってアイドルを実装しないということはなく、むしろ毎月絶え間なく実装しており、さらにはSSレアにボイス未実装のアイドルを充てるといった施策も行っていることから、「CPとボイス実装済みのアイドルだけでシンデレラガールズをやっていく」という気はあまりないように感じられます。

しかし、それでもやはりデレステではボイス実装済みのアイドルと未実装のアイドルでは扱いに大きな差があると思っています。というのも、ここ最近は毎月のようにデレステオリジナル楽曲がリリースされていますが、この楽曲でフィーチャーされるのは当然ボイス実装済みのアイドルだけであり、どう頑張ってもボイス未実装のアイドルは抜擢されることがないからです。もちろんアニメをきっかけにボイスが実装されたアイドルが増えそのアイドルによる楽曲も増えていくという流れは、シンデレラガールズというコンテンツの幅が広がっていくことにつながることで間違いなく良いことなのですが、やはりモバマスの総選挙やボイスオーディション系の企画でいくら上位に入っても「アニメに出たか出ていないか」でこのような差があると少し残念に思う気持ちもあります。

したがって、この問いに対しては「ボイス未実装のアイドルが放置されるというようなことはないが、ボイス実装済みアイドルが非常に有利な状況には変わりがない(むしろデレステの登場によって有利な傾向は強まっている)」という答えを出さざるを得ません。

最終的に役目を終えたモバマスは「その他148人」と共に葬り去られる

先述の通りボイス未実装のアイドルであろうとデレステには続々と移植されていますし、「その他148人」(今ではこの数もかなり減っているとは思いますが)が葬り去られるという事態はないでしょう。この懸念はデレステの登場とその運営体制によって完全に打ち砕かれたと言えます。

ただ、最近のドリームチャンス系ガチャの景品の減り方を見ると「モバマスが終わる」ということ自体は机上の空論とまでは断定できず、少し冷や冷やしていますが……せめてアイドルを全員デレステに移植するまでは生き永らえてほしいところです。

アニマス化」は是か非か

ここまでいろいろとシンデレラガールズが「アニマス化」したかどうかについて検討してきましたが、かつて私が危惧した「アニマス化」のような状況にはならずとも、シンデレラガールズをとりまく状況はかなり変容しているように思います。アニメの放送に関してはいろいろありましたが、そこで増えたシンデレラガールズのファンをうまくデレステに流入させることに成功し、その結果「シンデレラガールズ」というコンテンツ自体はアニメ放送前よりも格段に盛り上がっていると言えるでしょう。あえてアニメを境とするシンデレラガールズの変容を「アニマス化」と名付けるなら、それは良かったことと言えると思います。しかし、その変容が完璧につつがなくなされてきたかというと、先述してきた通りそうでもない部分もあるかと思います。そのような変容の流れで「割を食っている」と思うようなファンが極力いないよう、運営はさまざまな施策でフォローを入れていくべきでしょう。

新参のファンも古参のファンも、共にシンデレラガールズを楽しもうと思えるような、そういうシンデレラガールズになっていくことを願って本稿の締めとしたいと思います。

*1:ほとんどのエピソードはシンデレラプロジェクトの中のユニット(new generationsやLOVE LAIKAなど)の中の問題を解決するという形で進みましたし、アニメの終盤は島村卯月(あるいはnew generations)のためのエピソードという形になっていました。節目のライブやそれに向けた合宿回など以外で「シンデレラプロジェクト」が意味を有する枠組みになっていたことはあまりなかったように思います