Dreamdancer

モバマスイベント走行記、攻略情報(?)、あるいはモバマスについて思うことなど

荒木比奈というアイドルについて

ついに明日は「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 5thLIVE TOUR Serendipity Parade!!!」さいたまスーパーアリーナ公演の開催日となりました。公式からの情報は一切ありませんが、第6回総選挙でボイス実装が内定したアイドルの声優が明日もしくは明後日の公演内の「業務連絡」で発表されることはほとんど間違いないと思います。

今年は2016年の「シャイニーナンバーズ」のようなカード追加を伴わないボイス実装の機会もなければ、2015年以前のようなガチャSレアとしての再登場と同時にボイスが実装されることもありませんでした。中でもPa属性2位の喜多見柚は前回の再登場から300日以上モバマスで一切カードが追加されていないという状況ですから、これ以上引き伸ばすのは無理というか、言ってしまえば許されないことだと思います。このような状況を考えると、SSAではシャイニーナンバーズのような消化に時間の掛かる企画を発表するよりも、そこで声優を発表してしまうべきだと思います。

前置きが長くなりましたが、とにかくSSAではこの総選挙でボイス実装が内定された5人の声優が発表されるか、最悪でも声優を発表する機会を設けることを発表するのは間違いありません。そしてその中には荒木比奈も含まれており、1年前には考えもしなかった「担当アイドルのボイス実装」という重大イベントが私の前に控えているわけです。

もちろんこれは喜ばしいことなのですが、このコンテンツでよく言われている「一度ボイスが実装されたらその前の“脳内ボイス”は思い出せなくなる」という現象は恐らく起こると思われますし、ひょっとすると荒木比奈というアイドル像自体が担当声優の演技と相互に影響しあって変わっていくかもしれません。つまり、「ぼくたちわたしたちの荒木比奈」は今日限り――ということになるかもしれないのです*1

ということで今回は、荒木比奈というアイドルがどこか身近で、手を伸ばせば届きそうなアイドルだった頃のことを忘れてしまう前に、荒木比奈というアイドルがどんなアイドルなのかについて、私なりの考えをまとめてみたいと思います。

荒木比奈が日陰者だった頃

最初に、荒木比奈がアイドルになる前、すなわちスカウトした時の“日陰者”だった頃の荒木比奈について振り返ってみたいと思います。まず、mobage版『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場する荒木比奈(ノーマル)の「アイドルコメント」(カードのフレーバーテキスト)を見てみましょう。

アイドルっスかぁ~…? いやアタシはちょっとそういう華やかな世界の住人じゃないんで、いいんでスよー…。キラキラしたとことか苦手なんス…マジでスよぉー。

一見してわかる通り、この時点ではアイドルという存在について全く意識しておらず、自分とは関係のない概念だと考えています。プロデューサーに何かしらの光るものを見出されてアイドルになったといういわゆる「スカウト組」で、例えば自ら進んでアイドルという道を志した藤原肇などのアイドルとは全く異なる出自です。しかしながら、親愛度がMAXになる頃には違った考えを見せてくれます。

いやぁ、最初に○○プロデューサーが私をアイドルにするって言った時は驚いたっスけど、なかなか楽しいもんでスねぇ!

明らかにスカウトされた当時の自信なさげな様子とは違い、自分がアイドルになることについて満更でもなさそうな反応を見せています。他にも親愛度MAX時のお仕事のテキストではプロデューサーの仕事ぶり(?)に感心する姿も見せており、自分自身には全く自信がないが、自分を信頼したプロデューサーがいるからとりあえずアイドルという仕事を楽しんでみるという比奈の姿勢がうかがえます。

次に、デレステのコミュ(メモリアルコミュ1)のスカウト当時の返答を見てみましょう。

……アイドル? アタシが!?
いやいやいやいやいや!無理!無理っスよ~!
ははぁん、アナタ、さてはその目、かなり節穴っスね~?

このように、かなり強い調子で自分とアイドルを結びつけることを強く否定しています。恐らくこの時点では照れなどではなく本心から出た言葉だったと思いますが、直後には

でも、そうかぁ……アタシがアイドルかぁ……。
まいったなー……なんかワクワクしちゃうなぁ……。
ウフ……ウフフ……。

と、やはり満更でもない様子を見せています。以上の出会いのコミュから、荒木比奈は自分では自信がないけれど、誰かに乗せられると一歩を踏み出せる人間であるということがおわかりいただけるかと思います。もともとは自分に自信がなかった“日陰者”の“半ニート”だった比奈を華やかで光の当たる「アイドル」という存在に引き合わせたという点において、プロデューサーと比奈の出会いはある種人生を変えるような運命的な出会いだったと言えるかもしれません。

荒木比奈というアイドルのテーマ

前章では荒木比奈のセリフについて、スカウト当時の「アイドルになりかけ」の時期からいくつかを選り抜いて紹介しましたが、比奈のセリフには他にも特徴的な点がいくつかあります。まず、以下の3つのセリフをご覧ください。

あ、髪ボサボサ…。○○プロデューサー、適当になでてくれまス?
出典:[ブルーフロートパーティー](モバマス版)特訓前・お仕事(親愛度UP)

髪の毛、ボサボサっスか?
うー、適当になでておいてもらえたら…
出典:[ブルーフロートパーティー](デレステ版)特訓前・ホーム画面

あ、○○プロデューサーが拭いてくれるとか…冗談っスよー*2
出典:[ナイトパーティー]特訓前・お仕事(親愛度UP)

このように、比奈は髪をなでてもらうことについて何度か言及しています。これらのセリフはいずれもアイドルとしての日常というより、かなりオフ色の強いリラックスしたシチュエーションの中での発言というのも1つの要因かもしれません。ですが、そのようなシチュエーションの中で必ず髪をなでることに言及しており、またデレステに[ブルーフロートパーティー]を移植するにあたってもこのセリフが残っていることを考えると、本人としてはやはり髪をなでてもらうこと、あるいは「頭をなでてもらうこと」に多少のこだわりがあるのではないかと思われます。

そして、荒木比奈というアイドルのテーマを体現しているとも言えるのが以下のセリフです。

私がアイドルできる自信の元は、○○プロデューサーっスから
出典:[ブルーフロートパーティー](モバマス版)特訓後・お仕事(親愛度UP)

もともとは“日陰者”を自称しており自分の魅力にも気付いていなかった荒木比奈が、アイドルをできるようになったのはプロデューサーのおかげだと認めているセリフです。一見するとアイドルのプロデューサーに対する感謝の言葉としてありふれているように思えるこのセリフですが、他のカードでも

  • 「気付かせてくれたプロデューサーに感謝(ノーマル・特訓後)」
  • 「プロデューサーが認めてくれるなら([サイバーグラス]・特訓後)」
  • 「可愛い服は無理だと思っていたけど、プロデューサーが似合うと言うならまた着てもいい([花咲く舞姿]・特訓前)」

といったように、プロデューサーが比奈の可愛さを認めてくれるから、比奈がアイドルをできるという自信に繋がっているということを示すセリフはかなり多くなっています。さらに、デレステのメモリアルコミュではプロデューサーが言葉を掛けている姿も描かれており、この構図はさらに明示的になっていると言えるでしょう。


▲「荒木比奈とのメモリアル3」の一幕


▲「荒木比奈とのメモリアル4」の一幕

まだ50人程度メモリアルコミュを見ていないアイドルがいるので強く断言はできませんが、ここまではっきりとアイドルに対して「可愛い」という言葉を投げかけるコミュはあまり類を見ないように思います。特にメモリアルコミュ4では、「テレビ局にアイドルとして仕事をしに来たものの全くアイドル扱いされず、やはり自分がアイドルになるのは無理だったと自信喪失していた」という状況の直後の一言のため、かなり強烈な“承認”として働いているものと思われます。

つまり、アイドル・荒木比奈のテーマは肯定なのです。先ほど指摘した髪をなでることに対するこだわりも、「プロデューサーからの肯定感を得たい」という比奈なりの願望の現れなのではないかと考えています。荒木比奈というアイドルは、もともと「日陰で生きる方が向いている・華やかな世界には縁がない」という自らに対する否定から始まったアイドルでした。そこから、「可愛いことを認めてあげる・アイドルとして推せることを明言する・アイドルとしての荒木比奈を後押ししてあげる」というプロデューサーによる肯定を与え、ひいては比奈自身が「自分は可愛い」ということを肯定できるようにする――これが荒木比奈というアイドルをプロデュースすることにおける1つの目標だと思っています。

荒木比奈が再び眼鏡をかける日

ところで、荒木比奈というアイドルを語るにあたっての定番の話題として、「荒木比奈は眼鏡をかけた方がよいか?」という問題があります。私としては、基本的に眼鏡はかけない方がよいと考えています。なぜなら、比奈がステージで眼鏡をかけないことは、「脱オタしてステージではコンタクトにする」*3というアイドルとしての決意によるものであり、過去のネガティブなイメージの自分自身を“否定”しようとするものであるから、「アイドル・荒木比奈」のプロデューサーとしてはその健気な姿勢を“肯定”してあげたいと考えているからです。

とはいえ、比奈自身からも「プロデューサーが言うなら眼鏡をかけるのもやぶさかではない」という趣旨の発言が何度か出ています。さらに言えば[サイバーグラス]では、上条春菜からの(ほとんど強引とも言える)勧めを受けて眼鏡をかけています。このやりとり以外にも春菜による比奈へ眼鏡を推す様子がちょくちょく描かれていますが、この春菜の姿勢は私の方針とはほとんど真逆とも言える、相反するものです。したがって、私は春菜による「まぁまぁ眼鏡どうぞ」を疎ましく思っているかというと、実はそうではありません。むしろその反対で、春菜が勧めて比奈がそれでよいと思っているならば眼鏡はかけてもよいと考えています。

なぜなら、「まぁまぁ眼鏡どうぞ」は春菜による“眼鏡をかけた比奈”への肯定に他ならないからです。つまり、私が荒木比奈というアイドルの可愛さを見いだし、コンタクトレンズでイメチェンをして頑張ろうという姿勢を肯定しようとするのと同様に、春菜も“眼鏡をかけた比奈”というアイドルを肯定しようとしているということになります。これを比奈が受け入れているならば*4、やっていることは私が比奈をスカウトした時と変わらないわけで、それは荒木比奈という1人の人間にとってきっとプラスになることだと信じています。

とはいえ、比奈が眼鏡をかけてアイドルの仕事をしている姿を描いたカードは、まさにその[サイバーグラス]しか存在していません。もし比奈が眼鏡をかけた特訓後のカードが再び登場するなら、それは比奈がアイドルとして、春菜とともにステップアップできた日ということになると思います。その日は本当に来るかもしれませんし、あるいは結局比奈は眼鏡をかけないままアイドルを続けていくのかもしれません。それでも、荒木比奈が春菜に勧められて眼鏡をかけるように、他のアイドルとの交流を深めて新たな魅力が見出されていくことが増えていくのは間違いないと思います。ボイスが実装され、そう遠くない未来に比奈とさまざまなアイドルが“出会う”機会が近づいていることを思うと、大変嬉しく思います。


他にも荒木比奈についていろいろ語りたいことはあるのですが、あまり長くなっても読みにくいのでこの辺にしておきたいと思います。「業務連絡」も楽しみですが、明日と明後日はまずライブを目一杯楽しみたいと思います。
それでは。

*1:重ね重ねになりますが、ボイス実装というイベント自体はアイドルにとって100%プラスに働くことであり、それをきっかけにアイドル像が変わっていくのも悪いことではありません

*2:ここで「拭いてくれる」と言っているものは、同じカードのセリフから髪のことだと推測できます

*3:シンデレラガールズ劇場』第28話による

*4:前述の通り、比奈は何度か眼鏡をかけないことについて満更でもない旨の発言もしており、強くそちらに傾いているとは言わずとも否定的には捉えていないと考えています